僕ら自身のことばのために
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臆病者と最後の離島 /路邯鄲
 窓を開けろ窓を。僕らの体温が耳と鼻とを満たす前にほら。

 今日までの鍵のかかった小箱から取り出すなみだの音をきかせて

 海底を穿つスコップすりきれて一人ぼっちの海溝の作者

 致死量のサフラン海に溶けてゆく想い出波止場に花はいらない

 手を伸ばすだけで流刑に処せられる愛のうらがわ辞書のそとがわ

 靴底にはりつく甘いガム踏んであらゆる路上を旅路と思え

 逃げ出したいそれでもやっぱり聞いてほしい言葉はすべて壜の恋文

 自己嫌悪のパイを投げつけあう僕らクリームだらけの共犯関係
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